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主導権をとる方 4 

I 目指していたと思ったのは何かな。
先生 それはこの肉体が死ぬとき、間違っていたと思ったり、悔しかったと思ったりした、その心がエネルギーになって、魂の世界の色をつけてしまうのです。
死ぬとき、この肉体が死ぬとき、魂の色付けをしてしまうのです。
自分が正しいと思って、自分の呼吸が止まろうとしているとき、うそではないかということを、本当はうすうす感じていたのだけれど、その心をみる努力をしないで、わたしは言われっぱなしの、表面の正義感のところでやってしまっちゃうのだなと思ったとき、すごく後悔する。
I よくわかります。わたしは死ぬときに後悔したくないというのが、信条ですから。
先生 これだけの人たちを跳ね除けて、自分が孤独になり、貧乏にあえぎながら、生きるか死ぬかのような苦難の道は歩けないんだろうというふうに、自分の弱さも知っている。それも心だから、その心をださずにみんなと仲良く、正義は正しい、正義は正しいといいながら、みんなと手を組んで戦争をして、資本主義者を憎んだり、そういうふうにうすうす思っているのだけれど。
思わなかったら、死ぬとき、正しく生きたのだなと単純に死ねたでしょうけれど、その心の奥でうすうす感じている何かが、そのとき、元気な肉体がなくなったとき、うすうすという心だけが生き残って、自分に何か話しかけようとする、そのエネルギーを感じたとき、やっぱりうそだったのだ。
わたしは努力をしないで、うそだったのだ、今生はという大きな悔いを残す。
日本の現状の中では、経済的にめぐまれたもの、めぐまれないもの、才能のあるもの、ないもの、いろんなことになってしまうと、自分をごまかしているつもりではないけれども、どこかで、妥協しながら生きていかないと社会生活がちゃんとしないでしょう。
だから、妥協して、でも、妥協しながらでも、うすうす違うのではないかなという心の働きがある。
瞑想はその働きをみつけられれば、簡単なんです。
私の先生はわたしをみたとき、君はミイラ仏になったこともあるのだねとおっしゃったとき、その人生とてうそだという、大きな記憶があるのです。
仏に帰依するなんて、これとてもうそなんだ。
表面は難行、苦行をしたとはいいながら、人間の本当は違うのだ。わたしは違う生き方もしたかったのだけれど、環境とか、いろんなものが恵まれないから、この死に方が一番かと思って、今生はこの死に方しかないと思って、そうしただけだという、違う吹き出る芽もあったのだと思う。
だから、そこを照らすとすぐにわかるのです。
心なんて、そんな正しい心とか、悪い心なんてりはしない。
みんな、ある日は突如、悪くなったり、いい働きをしたり、本当に酷な動きをしたり するのが心であってと思う。
N 一色に染めて、みようとしますものね。即身仏だったら、即身仏の、何もかも捨てた、仏の心になって、逝ったのだなんて。
でも、そんな単純なはずはないですね。人間は。
先生 そんなになるはずはない。
N そうですよね。
先生 心なんて決心したり、揺らいだり、うらめにでたり、ひとりで相撲をとっているのではないから、いろんな環境があったなかで、心と葛藤しているのだから、その心が見つかれば本当の行ができるのです。
それをみつけたくて座るのが、行なのです。
道は人にきいたからといってわからない。では、自分で探そう。自分で探すには、だれか尊敬する人の道を歩いて、真似して初めてわかってくることなのです。
H さまざまなことを思いつくものですね、世の中の人は。
先生 でも、この頭での思いつきだけでは駄目なのです。やっぱり、暗い心が、本当に死ぬとき、うすうす感じていたという心を出した人はやっていけます。
貧困も怖くなくなるし、それを遂行するために、二度とあのようなくるしみをして、死ぬときの苦しみというのは苦しいだろうから、あの苦しみはしたくないと魂が叫ぶのでしょうね。
そうしたら、この世で研究していて、食えなくて死んだ人というのはいないから。誰か、彼か救ってくれるから。だから、宗教でも神は殺さないという。
その心をかすかにでも見たことのあるひとは、自殺なんかしないと思う。
ちょっと垣間見るだけでも、そうはならない、お金のために自殺なんかしない。
でも、人間はサル知恵みたいにあるから、大義名分を背負って、修行だなんて死んだ人も、わたしはそれもよくわかるのです。
大義名分を背負って、すりかえてしまうのです。すりかえる自分の心の弱さも、強いなんて思っているけれど、本当は弱いのだから。
その心は一瞬でもいいから、垣間見なければね。




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