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 理想と誓願

先生 今日はどうでしたか。
藤原京の何もない跡地がショックというのか、あんなものなのかと感じました。
先生 わたしの先生が「絵に描いた餅は食えない」とおっしゃった。どんなに実物に似ていても、役にたたない。
ものの世界にでたら、人のためになるようなものでないと駄目なのです。同じことをするにしても、人のためになるような行動をするような人でなければ駄目なのです。
自分のためだけの行動では駄目なのです。
ひとり合点になってしまうんでしょうか。
先生 絵に描いた餅といったけれども、理想どおりに作っても、人間というものは楽しみやいろんなものも必要だと思います。
近所に団地がありますけれども、いろんな家庭環境の人がはいっています。いろんな人がいて、ひとつの社会ができるという考えなのでしょうけれど、それもひとつの理想というものです。
そこに、お酒をのみにいくようなところ、昔ならば遊郭があったり、そういうところがあって、ひとつの社会になるのだと思います。
理想だけでは,人は長く居つかないのではないでしょうか。
藤原京はそんな感じがします。
その後に行った場所は人間の欲望とか楽しみはない、宗教をメインにしているけれど、人が集まります。あれも楽しいのでしょうか。
先生 それはそうだと思います。
魂の里帰りみたいなものでしょう。周りの人に会えてうれしいのではないでしょうか。
そして、里帰りをしたときは、せめていいところに泊まって、ゆっくりしてほしいということでしょう。
だから、きれいにしていて、また家に帰って一生懸命働いてまた、会いにきてください、そういう意味なのです。
だから、そういうふうに人の心を思ってしなかったならば、ものの世界は成り立たない。
そこにきてみんなが安らぐようなところでないと。
そういう願い、誓願をもたなければ駄目なんですね。
先生 それが本当の誓願なんです。
それに気がついて、それに会った人は、それぞれの役目がでてきてやらなければならないのです。




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